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静脈麻酔

静脈麻酔についての情報を掲載しています

静脈麻酔は、静脈から直接麻酔薬を投与する麻酔法で、GABAA受容体、ベンゾジアゼピン受容体、NMDA受容体に作用し鎮静効果を発揮します。静脈麻酔の長所は、意識の消失までの時間が比較的短いことです。一方でその効果には個人差があることが知られており、術中のバイタルサイン、全身状態、麻酔深度などのモニタリングを入念に行うと共に、薬物動態モデルを用いた血中濃度シミュレーションも用いて、適切な麻酔管理を行う必要があります。
 

実際の静脈麻酔には、主に以下のような投与方法があります。

  1. 導入のみ静脈麻酔薬を使用し、維持では吸入麻酔薬に切り替える方法
  2. 導入から維持を通して静脈麻酔薬を使用する全静脈麻酔(TIVA:total intravenous anesthesia)

導入で静脈麻酔薬を使用する利点は、意識消失までの時間が比較的短いことから、速やかな麻酔導入が行えることです。

TIVAの利点は、術後の悪心・嘔吐(PONV:post operative nausea and vomiting)の発生が比較的少ないこと、神経伝達に与える影響が低く、MEP(運動誘発電位)やSEP(体性感覚誘発電位)を計測する手術で使用可能であること、揮発性ではないため、手術室内や周辺環境の汚染リスクが低いことと言われています。短所は、シリンジポンプなどの機器が必要とされ、BIS等を用いた麻酔深度の慎重なモニタリングが必要なことです。

Job Code : 

JP-ANE-2500092