投与量

用法及び用量
導入
通常、成人には、レミマゾラムとして12 mg/kg/時の速度で、患者の全身状態を観察しながら、意識消失が得られるまで静脈内へ持続注入する。なお、患者の年齢、状態に応じて投与速度を適宜減速すること。
維持
通常、成人には、レミマゾラムとして1 mg/kg/時の速度で静脈内への持続注入を開始し、適切な麻酔深度が維持できるよう患者の全身状態を観察しながら、投与速度を適宜調節するが、上限は2 mg/kg/時とする。なお、患者の年齢、状態に応じて投与開始速度を適宜減速すること。覚醒徴候が認められた場合は、最大0.2 mg/kgを静脈内投与してもよい。
用法及び用量に関連する注意
1.本剤に対する反応は個人差があるため、患者の年齢、感受性、全身状態、 併用薬等を考慮して、過度の麻酔を避けるべく投与速度等を調節すること。
2. 本剤を使用する場合は、鎮痛剤、筋弛緩剤等と適宜併用すること。 臨床試験において、本剤単独投与での全身麻酔の使用経験はない。
3.維持投与中に覚醒徴候が認められた場合は、必要に応じて早送り等による 急速投与を行うことができるが、投与速度は30mg/kg/時を超えないこと が望ましい。臨床試験において、30mg/kg/時を超える投与速度の使用経験 はない。
【参考】アネレム®(麻酔)の用法及び用量に基づく流量換算表
アネレム®の用法及び用量に基づく流量換算表

※アネレム®1バイアル(50mg)に生理食塩液10mL を注入して溶解した後、全量 を50mL に希釈して麻酔維持に使用した場合に連続使用できる時間。 電子添文(第4版)2025年6月改訂より作表
【参考】① ASA分類I/IIの成人手術患者における意識消失までの投与量

社内資料:国内後期第II相 / 第III相臨床試験 (ONO-2745-05試験、承認時評価資料)
【参考】②ASA分類III以上の成人手術患者※における意識消失までの投与量

社内資料:国内一般臨床試験 (ONO-2745-06試験、承認時評価資料)
※電子添文の「9. 特定の背景を有する患者に関する注意」における「9.1 合併症・既往歴等のある患者」に該当する。
【参考】国内第I相臨床試験において意識消失を認めた被験者数と意識消失までの時間(健康成人男性)
20~45歳の日本人健康成人男性36例及び日本人健康高齢男性6例を対象にアネレム® 、あるいはプラセボを1分間かけて単回静脈内投与したときの、投与群ごとの意識消失(MOAA/S スコア1以下)を認めた被験者数及び意識消失までの時間を検討した。健康成人男性では0.2mg/kg 以上の投与で全例が意識消失を認め、健康高齢男性では0.1mg/kg にて全例が意識消失を認めた。
意識消失を認めた被験者数と意識消失時間

社内資料:国内第I相臨床試験(ONO-2745-01試験、承認時評価資料)より改変
平均値±SD、*:各投与群のプラセボを併合
対象:日本人健康成人男性(20~45歳)36例、日本人健康高齢男性(65~74歳)6例
方法:レミマゾラム0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5mg/kg、あるいはプラセボを1分間かけて単回静脈内急速投与した。
MOAA/S(Modified Observer's Assessment of Alertness/Sedation)スコアの尺度は5(覚醒)から0(僧帽筋を強く押しても反応しない)で、スコア4~2は鎮静、スコア1~0は意識消失を示す。
※電子添文の「9. 特定の背景を有する患者に関する注意」における「9.8 高齢者」 に該当する。
使用にあたっては電子添文をご参照ください。
6. 用法及び用量(抜粋)
〈全身麻酔の導入及び維持〉
<導入>
通常、成人には、レミマゾラムとして12mg/kg/時の速度で、患者の全身状態を観察しながら、意識消失が得られるまで静脈内へ持続注入する。なお、患者の年齢、状態に応じて投与速度を適宜減速すること。
<維持>
通常、成人には、レミマゾラムとして1mg/kg/時の速度で静脈内への持続注入を開始し、適切な麻酔深度が維持できるよう患者の全身状態を観察しながら、投与速度を適宜調節するが、上限は2mg/kg/時とする。なお、患者の年齢、状態に応じて投与開始速度を適宜減速すること。
覚醒徴候が認められた場合は、最大0.2mg/kgを静脈内投与してもよい。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意(抜粋)
9.8 高齢者
投与速度の減速、投与量の減量を考慮するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。生理機能の低下により、鎮静作用の増強や低血圧、徐脈等の副作用があらわれるおそれがある。[7.4、16.6.1参照]