ジフォルタ®について
ジフォルタ®注射液は、還元型キャリア-1(RFC-1)を介して速やかに細胞内に取り込まれ、長く滞留するよう改良された葉酸代謝拮抗剤であり、米国Memorial Sloan-Kettering Cancer Centerにて創製されました。葉酸からジヒドロ葉酸、及びジヒドロ葉酸からテトラヒドロ用葉酸への還元反応を触媒するジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)を競合的に阻害することにより、腫瘍細胞のDNA合成を阻害し、腫瘍の増殖を抑制する考えられています。
本邦においては、PROPEL試験の成績を基に、日本人再発又は難治性のPTCL患者を対象とした国内第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験(PDX-JP1試験)が実施されました。その結果、日本人患者における本剤の忍容性が確認され、また、有効性及び安全性についてもPROPEL試験と同様の成績が得られたことから、2017年7月に「再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫」を効能・効果として承認されました。
なお、本剤は2014年2月にPTCLを対象疾病とする希少疾病用医薬品として指定を受けています。

効能・効果
再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ種
用法・用量
通常、成人には、プララトレキサートとして、1日1回30mg/㎡(体表面積)を3~5分間かけて、週1回、静脈内投与する。これを6週連続で行い、7週目は休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
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再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫治療におけるジフォルタ®
伊藤 量基 先生
関西医科大学
内科学第一講座