用法・用量
通常、成人には、プララトレキサートとして、1日1回30mg/m2(体表面積)を3~5分間かけて、週1回、静脈内投与する。 これを6週連続で行い、7週目は休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

ジフォルタ®注射液20mgの投与スケジュール

*口内炎等の副作用を軽減するためにホリナートを経口投与する場合、葉酸及びビタミンB12の投与は本剤初回投与日の7日以上前からとすることができます。
ロイコボリン®(ホリナートカルシウム)療法のスケジュール

投与手順
例1
バイアルからジフォルタ®を抜き取ります。日局生理食塩液(0.9%NaCl)で静脈ラインを確保し、ジフォルタ®を3~5分間かけて投与します。
ルート内の薬剤は日局生理食塩液(0.9%NaCl)で流し切ってください。
例2
3~5分間で投与できる量の日局生理食塩液(0.9%NaCl)を用意します。
バイアルからジフォルタ®を抜き取り、日局生理食塩液のバッグに注入し、3~5分間かけて滴下します。
ルート内の薬剤は日局生理食塩液(0.9%NaCl)で流し切ってください。
ジフォルタ®は非起壊死性です。
休薬、減量又は中止基準
項目 | 程度* | 処置 |
---|---|---|
粘膜炎 | Grade 2 | ・Grade 1以下に回復するまで休薬し、再開する場合の用量は30mg/m2とする。 ・30mg/m2で再開後に再発した場合には、Grade 1に回復するまで休薬し、再度再開する場合の用量は20mg/m2とする。 ・20mg/m2で再開後に再発した場合には、投与中止する。 |
Grade 3 | ・Grade 1以下に回復するまで休薬し、再開する場合の用量は20mg/m2とする。 ・20mg/m2で再開後に再発した場合には、投与中止する。 | |
Grade 4 | ・投与中止する。 | |
血小板数 | 5万/μL未満 | ・5万/μL以上に回復するまで休薬する。 ・再開する場合の用量は以下の用量とする。 |
好中球数 | 500/μL以上 1,000/μL未満 (発熱なし) | ・1,000/μL以上に回復するまで休薬し、再開する場合の用量は休薬前と同一用量とする。 ・持続期間が3週間以上の場合には、投与中止する。 |
500/μL以上 1,000/μL未満 (発熱あり)又は 500/μL未満 | ・1,000/μL以上に回復するまで休薬する。 ・再開する場合の用量は休薬前と同一用量とする。 | |
上記以外 | Grade 3 | ・Grade 1以下に回復するまで休薬し、再開する場合の用量は20mg/m2とする。 ・20mg/m2で再開後に再発した場合には、投与中止する。 |
Grade 4 | ・投与中止する。 |

*:GradeはNCI-CTCAE v3.0による。
有害事象共通用語規準 v3.0 日本語訳JCOG/JSCO版(抜粋)
粘膜炎/口内炎のGradeについては、歯科医とご相談ください。
有害事象 | Grade 1 | Grade 2 | Grade 3 | Grade 4 |
---|---|---|---|---|
粘膜炎/口内炎 (診察所見) -肛門 -食道 -大腸 -喉頭 -口腔 -咽頭 -直腸 -小腸 -胃 -気管 |
粘膜の紅斑 | 斑状潰瘍または偽膜 | 融合した潰瘍または偽膜;わずかな外傷で出血 | 組織の壊死; 顕著な自然出血;生命を脅かす |
有害事象 |
---|
粘膜炎/口内炎 (診察所見) -肛門 -食道 -大腸 -喉頭 -口腔 -咽頭 -直腸 -小腸 -胃 -気管 |
Grade 1 |
粘膜の紅斑 |
Grade 2 |
斑状潰瘍または偽膜 |
Grade 3 |
融合した潰瘍または偽膜;わずかな外傷で出血 |
Grade 4 |
組織の壊死; 顕著な自然出血;生命を脅かす |
有害事象 | Grade 1 | Grade 2 | Grade 3 | Grade 4 |
---|---|---|---|---|
粘膜炎/口内炎 (機能/症状)* -肛門 -食道 -大腸 -喉頭 -口腔 -咽頭 -直腸 -小腸 気管 |
上気道/上部消化管; わずかな症状で摂食に影響なし; わずかな呼吸器症状があるが機能障害はない 下部消化管; わずかに不快感があるが治療を要さない |
上気道/上部消化管; 症状があるが、食べやすく加工した食事を摂取し嚥下することはできる; 呼吸器症状があり機能障害があるが日常生活に支障はない 下部消化管; 症状があり、内科的治療を要するが、日常生活に支障なし |
上気道/上部消化管; 症状があり、十分な栄養や水分の経口摂取ができない;呼吸器症状があり日常生活に支障がある 下部消化管; 便失禁やその他の症状により日常生活に支障がある |
生命を脅かす症状がある |
有害事象 |
---|
粘膜炎/口内炎 (機能/症状)* -肛門 -食道 -大腸 -喉頭 -口腔 -咽頭 -直腸 -小腸 気管 |
Grade 1 |
上気道/上部消化管; わずかな症状で摂食に影響なし; わずかな呼吸器症状があるが機能障害はない 下部消化管; わずかに不快感があるが治療を要さない |
Grade 2 |
上気道/上部消化管; 症状があるが、食べやすく加工した食事を摂取し嚥下することはできる; 呼吸器症状があり機能障害があるが日常生活に支障はない 下部消化管; 症状があり、内科的治療を要するが、日常生活に支障なし |
Grade 3 |
上気道/上部消化管; 症状があり、十分な栄養や水分の経口摂取ができない;呼吸器症状があり日常生活に支障がある 下部消化管; 便失禁やその他の症状により日常生活に支障がある |
Grade 4 |
生命を脅かす症状がある |
*:粘膜炎/口内炎(機能/症状)は、放射線、薬剤、GVHDによる上気道/上部消化管の粘膜炎に適用してもよい
有害事象共通用語規準 v3.0 日本語訳JCOG版 JCOGホームページ(http://www.jcog.jp)より引用改変
ジフォルタ®の必要投与量
身長と体重を入力いただき、「計算」をクリックすると、通常投与と減量投与の投与量が表示されます。
身長
体重
通常投与(30mg/m2)をする場合の投与量
減量投与(20mg/m2)をする場合の投与量
ジフォルタ®の必要投与量早見表(PDFでもご確認いただけます。)

